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蔵人ニュース
「こんな海童がほしい!」アンバサダーと座談会
2023.05.30

こんにちは!蔵人ライターのモリカワです。

先日実施した原料芋の苗植え会では、私も泥んこになりながら、参加された海童アンバサダーのみなさんと楽しい時間を過ごすことができました。秋の収穫が楽しみですね〜。

 

その日の午後には、苗植え会に参加したみなさんと一緒に伝兵衛蔵(でんべえぐら)の蔵見学と座談会を実施。座談会では、海童をテーマに活発な意見交換が行われ、とても有意義な時間となったので、今回はその模様をリポートしていきます!

 

伝兵衛蔵の見学は、昨年12月の記事〈海童ファン蔵部1周年記念ツアー【後編】〉でも紹介していますので、そちらの記事も合わせてお楽しみください。

 

「伝統の蔵」伝兵衛蔵を見学

 

 

 

昼食をとって、まずは伝兵衛蔵の見学に。通称「伝統の蔵」と呼ばれる伝兵衛蔵は、明治元年に創業した濵田酒造のルーツともいえる蔵で、甕や蒸留器、麹室など昔ながらの道具を使い、当時の技術そして情熱を受け継ぎながらひたむきに焼酎を造り続けています。地元の古い木造校舎を移築して作られた建物にもその趣を感じます。

 

 

昔の焼酎作りの道具を集めた「DENBEE MUSEUM」。創業当時の焼酎造りの様子がわかるパネルやその際に使われた貴重な道具などが展示されています。

 

 

なかでも、蔵の最深部にある木樽蒸留器は、鹿児島県内の酒造メーカーでもごく一部の蔵にしかない珍しいもの。濵田酒造が誇る3つの蔵の中でもここでしか見ることができません。無料の見学ツアーも開催されていますので、ぜひ間近で体感してみてください。

 

濵田酒造×アンバサダーの座談会スタート!

さて、伝兵衛蔵見学を満喫した後は、いよいよアンバサダーのみなさんとの座談会!伝兵衛蔵のホールに作られた「朝まで●テレビ!」のような卓が今回の座談会の舞台。参加していただいたのは、焼酎大好きなY.SさんとY.Yさんご夫婦、旦那さんの影響で最近焼酎を飲み始めたKさん、アレンジ系焼酎が好きなEさん、焼酎マイスターの資格を持つNさんの5名。そして、濵田酒造からはコミュニケーション部の平石智也さんに参加していただきました。みなさんの海童ライフや新しい海童についての案など、焼酎好きのなみなさんから幅広い意見が出て盛り上がりましたよ!

 

 

――みなさん、普段はどの海童を飲まれていますか?

 

 

Y.Yさん「私は、海童レギュラーをたまに飲んでいますが、前回のオンラインイベント(Hamada Tasting College KURABITS)で試飲したブルーもとても気に入っています。炭酸割りがとってもおいしかったです!ちなみに、海童はボトルに色が付いているから、覚えやすいし探しやすくてとてもいいなと思います。これからもいろんなボトルの焼酎も作ってほしいですね」

 

Eさん「実は私は、まだそこまで海童を飲んだことがありません。せっかくの機会なので、これから海童をたくさん飲んでみたいと思います」

 

Kさん「私の主人は焼酎が大好きですが、私はまだあまり飲めていないので、私も色々と試していきたいと思っています」

 

Nさん「私は海童に限らず色々な焼酎を飲むのが好きです。ただ、海童は和食や洋食などいろんな料理に合うのがいいですね。料理によって海童の種類を変えて楽しんだりもしています」

 

――では、「こんな海童があったらいいな」というようなアイデアがあれば教えてください。

 

Eさん「私は、生姜を焼酎に入れて飲むのが好きなので、ジンジャー入り海童などはどうでしょうか。体がポカポカしますし、すりおろした生姜だと、香りが立ってとてもおいしいです」

 

 

 

Kさん「私は、普段から焼酎を飲まないような人でも飲みやすい焼酎があればいいなと思います。女性でも気軽におしゃれに飲めるような焼酎があれば、ありがたいですね」

 

Y.Yさん「私は逆に、度数は高いけど飲みやすい焼酎が理想です。普段は炭酸割りで飲むのですが、いっぱい飲むとお腹が膨れますし、何よりも早く酔いたいので(笑)。お酒を飲み始めて、最初に酔いがまわるあの瞬間が好きなんですよね」

 

平石さん「それでしたら『海童2000初留取り(しょうりゅうどり)』という商品がおすすめです。蒸留するときに最初に出てくる一番濃い原酒で「はなたれ」とも呼ばれています。アルコール度数が43度もあるので、ストレートやロックでいただくと個性的な味わいが楽しめます。さらに、これをボトルごと冷凍庫に入れてキンキンに冷やしてみてください。そうするとトロトロになって、しかも甘くて飲みやすくなるんです。ただし、度数は高いので飲み過ぎには注意してください(笑)」

 

 

Y.Sさん「例えば、ライチやバナナのような風味を狙って作ることはできるのですか?この前、キンキンに冷やしたグラスにフルーツフレーバーの焼酎とイチゴを入れて飲んだのですが、これがとてもおいしかったんですよね。しかも、ロックやちょい水で飲むことで、風味が広がります」

 

平石さん「本格焼酎は、そこに含まれるわずかな香り成分の違いで風味がガラッと変わります。ですので、ライチのような風味を狙って造るために、原料や仕込み、蒸留の方法など、様々な工夫を積み重ねています。バナナやそのほかのフルーツでも、工夫すればいろんな焼酎ができると思いますので、ご意見も参考にさせていただきますね」

 

Nさん「海童レギュラーの200mlのワンカップ製品がありますが、他の海童でも作ってほしいです。封を開けたらすぐに飲めますので、旅先やアウトドアでも需要が高いように思います。サワーポメロやポンカンなどで割ったリキュールのような商品もあると、さらに幅が広がりそうです。あと、ファン蔵部の方々と一緒にブレンドした海童を造ってみるのはどうでしょうか?」

 

平石さん「さまざまな焼酎の原酒を用意して、みなさんと一緒にブレンドをしていくのはすごく楽しそうですね」

 

――やはりブレンドによって焼酎の味はかなり違ってくるのでしょうか?

 

 

平石さん「かなり違ってきますね。毎年同じ品種の芋で仕込みをしても、同じような味や香りには仕上がらないんです。ですから、前年作った海童の原酒と今年作った海童の原酒でも微妙に違ってきます。その違いをなくすために、前年と今年の海童をブレンドして味わいを整えるということをしているのです。あまり大きな声では言えないのですが、私は色々な銘柄の焼酎を少しずつグラスに入れて飲むことがあるんですが、これがとてもおいしいんです!なので、いろいろな種類がある海童同士をブレンドするのもおすすめです。数滴加えるだけでも、味がガラッと変わって楽しいですよ」

 

――なるほど、海童の楽しみ方がさらに広がりそうですね。次に、みなさんのおすすめのおつまみについても教えてください。

 

Eさん「私は、イカの姿焼き、タコの塩辛、ミックスナッツなどのおつまみで焼酎を飲んでいます」

 

Kさん「私もミックスナッツが合うと思います。あとはビターチョコもいいですね」

 

平石さん「チョコレートもいいですね。ビターチョコですと、レギュラーよりも『海童 祝の赤』や『海童 焼き芋』も合うと思います。特に、焼き芋は本当に焼いた芋を使っているので、香ばしい風味がチョコレートとマッチしそうですね」

 

Y.Yさん「さつま揚げもやっぱり合いますよね」

 

Nさん「私も海童には、さつま揚げやキビナゴ、マグロラーメンなどいちき串木野の味が一番だと思います」

 

平石さん「そうですね。さつま揚げも焼酎も地元の水を使っているので、やっぱり相性がいいですよね。海童にはいろんな種類があるので、『この海童にはこれが合うよね』っていう感じで、ペアリングを探しながらお楽しみいただけるのがすごく魅力かなと思います。自分好みの味を探していただきたいですし、蔵元としてもペアリングの提案もしていきますので、これからもぜひご意見をいただければと思います」

 

――今後、海童ファン蔵部で行ってみたいイベントや要望などはありますか?

 

 

Nさん「毎年、濵田酒造さんでは新酒祭りをされていますが、その日に合わせて海童ファン蔵部のイベントも組み込んではいかがでしょうか。みなさんと一緒に乾杯したいですね!」

 

Eさん「私は、周年ツアーのような、体験イベントをまた開催してほしいと思います。焼酎と一緒にいちき串木野市も周遊して楽しめるようなイベントを期待しています!」

 

Y.Yさん「せっかく今日苗植えをしたので、芋掘りもやってみたいです!あとは、オリジナルのボトル作りや焼酎のブレンド、飲み比べなど、ファン蔵部のみなさんと一緒にできるようなイベントもいいですね」

 

平石さん「ありがとうございます。これからもみなさんと楽しめるようなイベントができるように、色々と企画していきたいと思います!」

 

――最後に、アンバサダーのみなさんから平石さんへ聞いてみたいことはありますか?

 

Y.Yさん「焼酎作りで苦労されていることはありますか?」

 

平石さん「生産者さんと一緒になり、鹿児島県産のサツマイモを使って、いかに美味しい芋焼酎をお届けできるかということがとても大切なことなんです。ただそのためには、私たちも温暖化による大雨や台風、日照りといった自然環境の変化や農業分野の後継者不足の問題など、いろいろな課題としっかり向き合っていかないといけません。これからも良い焼酎をお届けできるように本格焼酎に関わる全ての皆さんと一緒に頑張っていきたいと思います」

 

Eさん「焼酎を作る上で一番気をつけていることは何ですか?」

 

平石さん「一番気にしているのは香りです。ワインや日本酒はもろみをぎゅーっと絞ってそのまま瓶詰めしているので、香りだけではなく酸味や味わいがダイレクトに味に影響します。一方焼酎は、口に入れる成分のほとんどがアルコールと水です。でもどうして甘味を感じるかというと、わずか0.2%程度の香り成分を鼻で感じて、舌が甘いとか辛いというのを判断するからなんですね。なので、多くのお客様が『これは海童だね』と思っていただく味わいにするために、まずは、高品質の原酒を造り続けること。そして、最後は必ず、当社の唎酒師(ききざけし)が、風味を五感で官能検査を行い、品質チェックをすることを徹底しています。焼酎造りの行程のどこか一つでも気を抜くと、大きく味が変わってきますので、やはりそこが一番気をつけているところですね。そんなこだわりが詰まった海童を、これからも楽しんでくださいね」

 

 

1時間の座談会はあっという間にお時間となりここで終了。平石さん、そして、アンバサダーのみなさん、おつかれさまでした!

 

アンバサダーのみなさんから出た意見が新しい海童造りの参考になったら嬉しいですね。そして、この海童ファン蔵部の取り組みもこれからどんなことをしていくのかワクワク楽しみです。

 

座談会に参加された方々も、ブレンドの楽しみ方やおすすめのペアリングなど、海童の新たな発見もたくさん見つかったのではないでしょうか。私も海童ブレンドや冷凍方法を試してみたいとい思います!

 

苗植え〜伝兵衛蔵見学〜座談会と充実した1日。今回ご参加されたみなさま、取材に協力していただいたみなさま、本当にありがとうございました!

 

ではまた次の記事でお会いしましょう!