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蔵人ニュース
いよいよ「海童 栗黄金」の季節到来! 知られざる開発秘話とは?
2022.09.30

だんだんと日も短くなり、秋の気配を感じる今日この頃。

焼酎のお湯割りが恋しくなってきました。蔵人ライターの森川です!

 

秋が近いということは、今年も「海童 栗黄金」のシーズンが到来。

毎年秋に販売される数量限定酒は、この時期を待ち焦がれるファンも多い一本です。

 

今回は、「海童 栗黄金」をより楽しむために、その魅力を深堀していきたいと思います!

お話を伺ったのは、濵田酒造の脇元信一さんです。開発秘話やこだわり、あまり知られていない“栗黄金トリビア”まで、たっぷりとお話を聞いてきましたよ!



香り高く甘味が強い“幻の芋”にこだわる

2016年10月3日に初回発売された「海童 栗黄金」。毎年秋の時期に数量限定で生産され、今年は10月4日(火)からの販売となります。

そこで最初の疑問!「海童 栗黄金」は、なぜ数量限定なのでしょうか?

同商品が企画された経緯には、当時、本格焼酎市場に旬を意識した商品が少なかったという背景があるそうです。

「私たちは本格焼酎メーカーとして、季節を提案する商品を造る必要性を感じていました。そこで、社内で協議を重ね、当社を代表するブランドである海童で『季節感を味わえる上質な商品を造る』ことを目指し、『海童 栗黄金』が誕生しました」と脇元さんは開発ストーリーを語ります。




そんな同商品の特徴といえば、原料芋に「栗黄金」を使用していること。この栗黄金は、生産者が少ないため、栽培・収穫量が限られている希少品種だそうです。よって、焼酎の製造量も限られるため、例年10月に数量限定で発売されるというわけです。

 

では、収穫量が少ない栗黄金に、なぜそこまでこだわるのでしょうか。

「上質な酒質を実現するために原材料には特にこだわりました。その中で、栗黄金は、一般的な焼酎に用いられる原料芋に比べて澱粉質が上質で香りが良く、お菓子に使われるほど甘味が強い特徴があります。また、その『栗黄金』という高級感のある品種名と希少性も含め、開発コンセプトと合致したため、原料芋として採用することになったのです」と脇元さん。

しかし、その希少性の高さによって、発売開始当初は大変な苦労があったと言います。「おかげさまで商品コンセプト・酒質が好評をいただき、得意先からの引き合いも多数ありました。ただ、栗黄金を生産する農家さんが少なく、芋の確保には本当に苦労しました。そのため、販売数量の配分にはとても気を配り、営業メンバーが調整に奔走していたのは昨日のことのようによく覚えています」と当時の思い出を回顧します。

 

何はともあれ、“幻の芋”由来の上品な甘味と芳醇な香りは、まさに同社のこだわりの賜物です。販売本数を限定してでも理想のお酒を造りたかった、濵田酒造の情熱を感じるエピソードですね。

 

 

冠岳の天然水が素材の魅力を引き立てる

 

また、上質な商品へと磨きをかけるべく、割水には冠岳の天然水が使用されています。「地元いちき串木野市の霊峰『冠岳』から湧き出る天然水は、硬度20〜30程度の軟水です。スッキリとした癖のないやわらかい味わいは、日本茶や紅茶、和風出汁など日本料理全般にも用いられるほどポテンシャルが高い水なのです。焼酎の割水にすることで、焼酎本来の香りや風味を崩さず、素材の魅力を引き立ててくれるため、『海童 栗黄金』に採用することとなりました」と素材と割水の重要性について教えてくれました。

 

ちなみに、一説には、今から2200年もの昔、秦の始皇帝の命を受け、不老不死の妙薬を求めて蓬莱(ほうらい ※1)を目指した徐福(※2)が、その冠を山に留めたところから「冠岳」の名がついたという伝説があります。鹿児島屈指のパワースポットから湧き出る天然水を使ったお酒ですから、飲むたびになんだか神聖な気持ちになりますね。

 

※1.古代中国の東の海上にある仙人が住むといわれていた仙境の一つ

※2.秦の始皇帝に仕えた方士

 

 

本来の香味を堪能できるロックがおすすめ!

 

そうして誕生した「海童 栗黄金」といえば、黄金色のボトルカラーがとても印象的です。「海童 祝の赤」は赤、「海童 蒼ブルー」は青、銘柄によって変わるボトルカラーは海童シリーズならでは。当時、商品企画を担当していた脇元さんは「海童 栗黄金」のボトルカラー選びにも携わっていました「この商品は、『海童 祝の赤』の派生商品になりますが、海童ブランドの象徴である『海童 祝の赤』のイメージを崩さず、かつ希少な栗黄金を使用している商品だと効果的に訴求する必要がありました。商品の特徴を捉えつつ高級感のあるデザインにするため、何度も瓶の試作塗装を繰り返し、ようやく今の色にたどり着いたのです」と脇元さん。

 

なるほど、深みのある黄金色のボトルが栗黄金を想起させ、ゴールドにも思える輝きはプレミアム感を与えてくれます。「これぞ限定酒!」な一本となったわけですね!

 

最後におすすめの飲み方として脇元さんは「他の海童シリーズと比べ、香りが華やかで濃醇な味わいに仕上がっているため、普段より芋焼酎を愛飲いただいている方はもちろん、焼酎初心者の方にもおすすめしたいです。飲み方は、酒質本来の香味を味わえるロック、もしくは、栗黄金特有の香りと甘味を楽しめるこれからの季節にぴったりなお湯割りでも試してみてください」とのこと。基本はロックで、時にはお湯割りで、こだわりの味と香りを堪能しましょう!

 

いかがでしたでしょうか?

海童の新たな楽しみを広げてくれる「海童 栗黄金」。私も開発の思いや素材の魅力に思いを馳せながらじっくり飲んでみたいと思います。

皆さんもこの機会に、ぜひこの特別な焼酎を味わってみてくださいね!

 

 

  • 「海童 栗黄金」の購入について

濵田酒造直営のECサイト「Shochu.Life」での購入がおすすめです。

 https://shochu.life/

 

各地域の店舗で直接購入される場合は、エリアによって取扱店が様々なので

濵田酒造のお客様相談室へお問い合わせください。

お客様相談室0996-21-5260